アンチェインブレイズレクスの感想・評価・レビュー・おすすめ

モンスターを仲間にできるこつこつプレイ向けのゲーム！
やや面倒さやストーリーの動機に関してが難点か

• 対応機種：ニンテンドー3DS、PlayStation Portable
• 発売日　：2011/7/14
• ジャンル：3DダンジョンRPG
• 発売元　：フリュー

おすすめ度：★★★

• 作業度　　：★★★★
• ストーリー：★★★
• 親切さ　　：★★

概要 -どんなゲーム？-

フリューが贈る家庭用機ゲーム「アンチェインブレイズレクス」！
発売されたころは携帯機が隆盛で、携帯機との相性がいいダンジョンRPGも数多く登場していました。その中で、フリューが新IP、アンチェインブレイズをリリース！
フリューはプリクラ事業が主体でしたので、家庭用機に力を入れてくれるのは嬉しいですし、とても楽しみでしたのでプレイしてみました！

ストーリー

様々なモンスターが生きる世界、この世界では子供（羽化前）の時は人間の姿をしており、大人になることでモンスターになる世界観です。

女神クリューネアに出会ったものは何でもひとつ願いが叶う…多くのモンスターたちが女神に願いを叶えてもらうため女神に会うための試練のダンジョン、「ティターン」に挑みます。

ドラゴンの種族の王である竜皇ファングは部下の四天王を引き連れて女神のもとに向かいます。ファングは女神に出会いますが、願いがあるわけではなく強き者を求めていたためそのことを問うために女神に会ったのです。願いを言わないファングに傲慢だと女神はいい、子供の姿（人間の姿）にしてしまう。

ファングは女神クリューネアに再び会うために、ティターンを巡ります。
そこで出会う願いを持つ仲間達との邂逅が、ファングの心を変えていきます。

システム

本作はダンジョンRPGで、自動マッピングされるダンジョンを冒険していきます。バトルはコマンドバトルで、攻撃やスキル、ゲージをためて放つ必殺技バーストなど、比較的シンプルなものとなっています。
ダンジョンRPGでよくあるハクスラ要素はなく、モンスターたちは素材を落とすのでそれを使って合成して装備を整えたりします。お店でも装備は買えるので、よくあるRPGに近いです。

育成システムでは装備の他、レベルアップとその時にもらえるスキルポイントで、スキルツリー（スキルマップ）のようなものを伸ばしていくことができます。スキルマップではステータスアップ、スキル、パッシブスキルなどを得ることができます。

最大8人の仲間から4人を選んで探検することになります。物語は章立てで、最初はファングがメインの章、第二章は別のキャラクターがメイン、と進み、最終的に集合する形です。

一番の特徴はアンチェインシステム！
アンチェインとは敵モンスターを仲間にするシステムです。主人公たちをマスター、仲間になったモンスターをフォロワーといい、マスターはコストが許す範囲内で最大4人引き連れることができます。

フォロワーはそれぞれ最大3個のアニマというものを持っています。アニマは「火」「天」「速」などの属性であり、その組み合わせ次第でマスターがリンクスキルというものを使えるようになります。
例えば「治」「病」のアニマを持つフォロワーをラピスというキャラクターが引き連れれはエリアハイヒールという全体回復魔法が使えるようになります。

全てのモンスターを仲間にできる！

なんとボスを除く全てのモンスターをアンチェインできます！
ただフォロワーはステータスとアニマ以外に差はないので、基本的にはアニマを見る形かなーと思います。もう少し個性があればいいんですけどね。

スキルマップや合成で育成の楽しみあり

レベルアップ、合成、スキルマップと育成要素はRPGの基本的なものは揃えているので、育成はなかなか楽しいです！また章が変わるとキャラクターが変わるのでまた1から育てなければなりませんが、合流した時は苦労して育てた仲間達が一緒になって嬉しい気持ちになります！

ただ合成がやや面倒なんですよね。合成熟練度というものがあり、熟練度を上げないと強いアイテムや装備が作れないのですが、そのレベルがなかなか上がらない上にあと何%くらいで熟練度上昇、とかもわからないんで不安になります。結局店売りの装備でなんとかしてしまう、というのはあるあるでしょうか。

キャラクターは個性が目立ち、ストーリーは熱い展開も

キャラクター達はそれぞれバックボーンがあり、叶えたい願いを持っています。個性豊かなキャラクター達のやりとりは物語を引き立てます！
ストーリーはキャラクター達が叶えたい願いを中心に進みます。それぞれの想いが錯綜するのはなかなか面白いです。終盤では熱い展開が待っています。「ファングかっちょいい！」ってなりました笑
キャラクターの成長も見えますし、見ていてよい気分になるストーリーかなと思います！

ストーリー自体のボリューム感は薄め

ストーリーの量は少なめです。大半のプレイがダンジョン探索になります。敵も多いし（最大15体）、ダンジョン広いしでそれでプレイ時間がどんどん増えていきました（私はクエストも全てこなしたのでクリアまで60時間かかりました笑）。バトル中に少しだけ喋るのでキャラクターに愛着はわきますが、もう少しいろんなやりとりや物語の展開があるといいなと思いました。

また、四天王の存在が薄いです。最初に散り散りになったあと、戦って勝つとフォロワーになる、というだけです。せっかく人間状態のイラストまであるのに、絡みがなさ過ぎてもったいなく感じます。もう少しファングとのやりとりを見たかったな…。

終盤の主人公たちの動機があまりわからない

終盤のストーリー展開は熱いです！熱いんですが…よく考えたらなぜそうなったかよくわからんのです笑
最初は願いを叶えるための動機がありましたが、終盤の仲間達の動機があまり理解できなかったので少し残念です。

攻撃に役立たないフォロワーたち

フォロワーはバトル中ではマスターの攻撃後の追撃と、マスターが攻撃されたとき身代わりになる、というものがあります。しかしこの攻撃がまるで意味がないです。相当格下出ない限り与えるダメージは1とかです。
アニマと壁、と割り切る方がよいですね。

アイテム周りが不便

これがきつい！
まずアイテムは50種類しか持てません。章が進むと倉庫（上限なし）が開放されますが、それまでの管理が大変。序盤の金策は素材を売ることですが、合成もあるし、アニマ（レベル最大のフォロワーと別れるとアイテムとしてもらえます）は捨てたくないし、で困ったものです。

また、倉庫にあるアイテムは合成では使えません。つまり、まず合成画面で必要な素材を確認し、その素材を倉庫で確認し、あったら必要数引き出し…ととても面倒。倉庫内のアイテムも合成対象にしないのはなぜなのかと思いますね。

アニマについての不満

アニマの文字がつぶれて見えません笑
PSP版はまだいいですが、3DS版はかなり文字がつぶれて読み取れないということがあります。フィーリングでなんとかするしかないです。

また、欲しいアニマがあってもどのモンスターが持っているかわからないのも辛いです。せっかく図鑑があるのに、なぜアニマ情報を記載しなかったのか…。

JRPGが好きな人、やりこみが好きな人は楽しめそう

不満点は数多いですが、自分はかなり面白かったです！
ただ上記のことや作業感強めなこともあり、万人にはおすすめできないかなといった印象です。
あとこの作品多くの有名なイラストレータを起用しているので、お気に入りのキャラクターがいればそれ目当てでもいいかもしれません。キャラクターは嫌なやつは一人もいなくてみんな好きになれると思うので、キャラゲーと割り切ってもいいですね（まあプレイのほとんどはダンジョンですが笑）。

あと合成屋の猫娘がめちゃくちゃかわいいです。むっふー☆